智恵子のまち夢クラブ    

「会員、会友勉強会」

テーマ 草野心平顕彰活動を学ぶ

とき  7月19(日)

集合地 智恵子の生家駐車場 7時半出発

定刻前に代表より電話、車のエンジンが掛からないという

この日は代表の車と、借り上げのワンボックスカーを使う予定です。

あたふたと救援ケーブル持って駆け付けるも後のトラブルを考え

私の車を使うことにした。処が集合時間過ぎても一名来ない。

トラブル多いときはこんなもの。やがて無事全員揃い

目的地天山文庫を目指す。途中休憩しつつ到着はほぼ予定通り。

平伏沼のモリアオガエルをこよなく愛する心平は

長福寺の住職の手紙をみて川内村へ来たのが昭和28年、

それ以来村民との交友を深め、名誉村民になった。

やがてその御礼として心平から村への蔵書のプレゼントが3000冊

そこで蔵書を保管するために建てたのが天山文庫で

村民のプレゼントとも言える、そこで詩作に心の安らぎに暮らして

心平の第二の古里となった事でしょう。

ここは阿武隈民芸館と一緒の敷地で

この上に天山文庫がある。

まずは民芸館の中の草野心平の資料拝見

すぐに発見したのがBar学校カウンターの中に

美人のママさん連が何故かおりました。

傍らに蓄音機手回しで

なんとレコード盤がまわり、かすれながらも懐かしきメロデー

♪街に霧が降る~と聞こえました。

本来資料館は撮影禁止ですが、ここだけ許可して頂きました。

天山文庫へ向かう途中に酒樽の書庫が二つ

山百合が咲いておりました。酒造からのプレゼントのようです。

この上に天山文庫があります。

茅葺きの二階建て逆三角形からの部屋から

私達が立っている庭全体が見下ろせます。

夏椿等の大木があり、池があり樋から山の清水が

池にしたたり落ちるようになっていて、内部には心平と交友のあった

名だたる小説家、詩人、文人の蔵書がありここで心平は詩作にふけり

濁酒を飲み過ごしたそうです。尚本は貸し出しはしません。

柱の内部屋は詩人への心づもりなのでしょう

柱がありません。藁屋根の下に部屋があります。

次に向かうのは心平の古里いわき市小川です。

川内村から40K、広い道路もあれば狭いカーブの連続する山道です

いわゆる国道399号、酷道が現在ではピッタリかもしれません。

福島県内は二番目に広い県として知られておりますが

この川内付近通るたびその事実感出来ます。

北海道を走った方なら幾分かはその雰囲気味わえます。

11時に天山文庫を出ましたがいわきの草野心平記念館は

丁度1時間程でした。この間はすれ違う車も殆どありませんが

予定はたっぷりと取ることお勧めします。

カーブが多くスピードは望めません。

この日の天気予報は曇り空のハズですがいつしか晴れて

非常に蒸し暑い日になりました。

お昼は予約していた記念館のレストランでビーフカレーです。

料理はじっくり煮込んだビーフカレーで美味しく、入れ物も各自違い

素晴らしい器に飲み物のカップもそれぞれで文学館にふさわしい

素晴らしい味でした。じっくり味をたのしんだ後は学芸員の案内で

さっそく見学しました。

特別展は交流のあった新美南吉展です。

ホールから二ツ箭山(ふたつやさん)が

望めます。その手前が心平の古里現在のいわき市小川です。

ここに来る途中でも訪れた人の中になんであんな不便の山の中にとの

思いはこの後の案内人の説明で納得です。

つまり心平が育った街を見下ろせる場所に作ったと言うことです。

屋上から生家も見えるかもしれません。

心平は蛙の詩人として知られておりますが、他に植物、鉱物、宇宙にも関心深く

蛙のユニークな名前など宮沢賢治とも似ている処があると思いました。

世界で一番短い詩がこれ●です。なんと読めば良いのでしょう。

答え作品名「冬眠」です。

他にQQQQQQQQQ、これは声を出して読むなと言う。

見るだけ。声は出すなと言う。作品名「天気」

前回の特別展ではこの「Q」を文字として木片を

ひと枠において触れる手で触る「詩」として展示もしてあった。

詩は読むだけで無いことを初めて知った。

こちらの館内には「火の車」という居酒屋の模型がそのまま残っていた。

勿論光太郎との交流示す葉書の実物なども展示。

そして賢治や南吉との交流を示す写真がこの特別展でも

見られた。賢治の初めての本の出版記念に

賢治の弟清吉と南吉も心平も一緒に映っていた。

本人の蛙語の朗読なども聞けて、不思議な時間を共有出来る。

その後生家に向かう

入口に楠の大樹があり敷地は広い

その庭から玄関や広間

内部の囲炉裏の部屋

縁側 広間

此処では蛙の折り紙が出来るようだった。

その後夏井川渓谷を遡り帰国の道につく。

磐越東線を縫うように走るので踏切が何カ所もある。

やがて小野町の諏訪神社、ここに日本一の杉の木がある。

樹高47、8メートル幹廻り10メートル近く。

市内にも大木はあるが二本そろってこれほどは珍しい

名前は諏訪神社の翁スギ、媼(はは)スギ。確かに高い。

一休みして脚腰を伸ばし首を回して見上げ、高速使い無事に予定時間の

18時には生家に到着した。

2015.07.19